ボランティアは世界の常識。欧米の地方議会ーイギリス④(平成22年11月23日)

2010-11-23

パリッシュ議会の運営はオープン
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市から相談があった場合、どのように回答するかの審議をする。
パリッシュとして、住宅建設を許可することに賛成するか否か等々を決めるわけである。
これらの議案は、どこのパリッシュでも、事前に、すべての住民に配布される。
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議員は、住民の代表である以上、住民の意向を反映して審議するべきであり、そのためには、住民の意見を聞かなければならない。
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議案内容を見て、関心がある住民は身近なパリッシュ議員に意見を展開するようになる。
なかには、パリッシュに出席して、自分の意見を言いたいという者もいることであろう。
しかも、議会は公民館や学校など、住民が出入りしやすい場所で、夜開かれるのが普通である。
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パリッシュ議会のなかには議会を<オープン>しているところが圧倒的に多い。
<オープン>というのは、傍聴自由ということではない。
議会にいるものは誰でも発言できると言う意味である。
採決に住民が参加するというところも多い。
こうしたパリッシュ議会では、議員と住民の間には、議員は出席が義務づけられるが、住民の出席は自由だという違いがあるだけともいえる。
パリッシュに基盤を持つ市議や県議も、一般的には、パリッシュ議会に出席している。
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こうした審議で結論を出し、それを市議会に回答する。
市の行政機関にではない。
しかも、市議会にパリッシュ議会の代表者が出席し、直接、その回答を口頭でしているケースが多い。
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市議会は、これらのパリッシュの回答(すなわち、パリッシュ住民の意向)を聞き、それをもとにして論議をし、最終的な結論を出しているわけである。
しかも、市議会レベルでも、住民の意見を直接聞くことにしているところが多い。
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要するに、イギリスの議会制民主主義は、議員の意見だけで審議するというものではなく、市議会も県議会も、パリッシュ議会の審議を基にして、ひいてはそこに参加する住民の意向を基にして、審議しているのである。
まさにイギリスは直接民主的議会運営の国
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以上、ちょっと力が入りましたが、イギリスの地方自治制度でした。
(世界の地方自治制度より)

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